雪と氷、光が生み出す、
ひがし北海道の冬ならではのアートな絶景
夏とはまた違った表情を見せてくれるひがし北海道の冬。ひとつのスポットでも季節ごとで楽しみ方も変わる。その日の天候や時間帯などあらゆる状況から生まれる絶景は、二度と出会うことのない一生に一度の景色。一日の中でも刻々と表情を変えるので、時間の経過とともに、肌で自然の神秘を体感できる。まるで宝石のような輝きをみせるジュエリーアイスや、花が咲き誇っているかのような美しいフロストフラワーなどは、厳冬のわずかな時期にだけ見ることができる世界的にも珍しい氷の自然現象。そのほとんどがマイナス20度以下にもなる厳しい気候の中で自然が創り出した世界であり、ほかでは体験できない、まさにアートな絶景である。
十勝・豊頃ジュエリーアイス
ジュエリーアイスが楽しめる現地ツアー
帯広中心部発着でジュエリーアイスを見に行くツアー。早朝と昼に開催するので、
朝日や太陽の光に輝くジュエリーアイスを見ることができる。ツアーの最後には地元の厳選スィーツをおみやげとして提供。
ジュエリーアイスガイドツアーサンライズツアー・デイツアー(サムライプロデュース)
- 電 話
- 0155-66-4006
- 開催期間
- 2020年1月11日~3月8日
- 料 金
- 一人8000円(保険・体験ガイド料・備品レンタル料)、
3日前までに要予約(すでに催行が決まっている場合は前日予約も可) - 集合時間
- サンライズツアー4:30、デイツアー13:00
- 集合場所
- JR帯広駅周辺の宿泊施設、デイツアーのみJR帯広駅(東側出口付近)も可
- 所要時間
- 約5時間30分
阿寒湖フロストフラワー
繊細な氷の花が咲き誇る絶景
カルデラ湖ならではの氷の結晶
霜の花や冬の華とも言われるフロストフラワー。湖上の氷面が氷結して霜の結晶が少しずつできあがり、氷の花のような美しい絶景が広がる。大きなカルデラの中にある湖ならではの自然現象だ。例年、12月~3月にかけて、氷点下15度以下で風がほとんどなく、放射冷却で冷え込みが強まり、湖が氷で覆われる時期に見ることができる。湖面の氷が薄い場所もあるため現地ツアー(下記、阿寒観光協会などに要問い合わせ)に参加を。
- DATA
- 住所:北海道釧路市阿寒町阿寒湖温泉2-6-20
電話:0154-67-3200(阿寒観光協会)
アクセス:たんちょう釧路空港から車で1時間
フロストフラワーができるわけ
結氷した湖や川の氷面にできるフロストフラワー。夕方から夜にかけて湖面などからの水蒸気が結晶化し、午前0時を過ぎると、さらに厳しい冷え込みにより大きく膨らみ、朝になると手のひらほどの大きさになる。フロストフラワーができる気象条件はまず、風がほどんど吹かないこと。そして、氷点下15度以下になること。さらに、結氷した氷面のみで、雪の上にはできない。フロストフラワーをよく見ることができる絶好の季節は12月。冬期全期間を通して見られる確率は30%ほどだという。
釧路川ダイヤモンドダスト
いくつもの条件が重なって見られる現象 朝日に照らされきらきらと輝く
大気中の水蒸気が冷やされ小さな結晶となって、ゆっくり降る自然現象「ダイヤモンドダスト」。別名として「天使の囁き」などとも呼ばれている。よく晴れた氷点下10度以下の寒い朝に出現するといわれており、氷点下15度を下回るひがし北海道では、よくダイヤモンドダストが見られているとのこと。太陽の光でキラキラと光る美しいダイヤモンドダストを見に早朝の散歩に出てみては?
- DATA
- 住所:北海道弟子屈町〜釧路市の釧路川周辺
別海氷平線
どこまでも続く銀世界!
一面真っ白に凍った海の上を歩く
北海道の東側、別海町にある野付半島が、まるでウユニ塩湖みたいだと近年注目されている。冬の野付半島には、どこまでも続く銀世界が広がっており、その景色はとても美しく目を疑うほど。この絶景は冬の間、半島の内側にある野付湾が氷結することによって、どこまでも続く海が氷の地平線へと形を変えることで現れる。ガイド同行なしでの氷上への立ち入りは禁止。下記のガイドツアーに参加しよう。
- DATA
- 住所:北海道別海町野付63番地
電話:0153-82-1270(野付半島ネイチャーセンター)
アクセス:根室中標津空港から車で50分
氷平線が楽しめる現地ツアー
どこまでも続く真っ白な銀世界をスノーシュー(かんじき)をつけて歩けるガイドツアー。運がよければ、氷平線を歩くエゾシカやキツネの姿も見られるかも。
所要1時間のミニウォークや所要40分のソリツアーもある。
ひがし北海道各地樹氷・霧氷
広がる白銀の世界
幻想的な自然の神秘
樹氷は、氷点下で過冷却された霧が樹木に付着し、一気に凍結して結晶化する自然現象。毛状の白い氷が繊維状に樹木に吹きつけられて凍ったもの。一方、霧氷は厳冬期の冬の早朝にだけ発生する自然現象だ。氷点下20度以下で風がない比較的穏やかな日の早朝に、水面から立ち上る水蒸気が周りの樹木に付着して出現する。どちらもさまざまな気象条件が揃わなければ見ることができない希少な冬景色だ。
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十勝牧場 白樺並木
- 住所
- 北海道音更町駒場並木8-1(独立行政法人家畜改良センター十勝牧場)
- 電話
- 0155-44-2131
- アクセス
- とかち帯広空港から車で50分
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阿寒川
- 住所
- 北海道釧路市阿寒湖温泉〜大楽毛
- アクセス
- たんちょう釧路空港から車で1時間(滝見橋)
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阿寒湖
- 住所
- 北海道釧路市阿寒町阿寒湖温泉
- 電話
- 0154-67-3200(阿寒観光協会まちづくり推進機構)
- アクセス
- たんちょう釧路空港から車で1時間30分(阿寒湖温泉)
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川湯温泉
- 住所
- 北海道弟子屈町川湯温泉
- 電話
- 015-482-2200(摩周湖観光協会)
- アクセス
- たんちょう釧路空港から車で約1時間45分
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摩周湖
- 住所
- 北海道弟子屈町国有林内(摩周湖第一展望台)
- 電話
- 015-482-2200(摩周湖観光協会)
- アクセス
- たんちょう釧路空港から車で1時間30分
屈斜路湖御神渡り現象
自然の神秘に満ち溢れた
日本最大級の御神渡り現象
御神渡り現象は、湖が氷結した後に気温の変化によって氷板が収縮や膨張を繰り返すことで生じた亀裂部分が盛り上がる自然現象のこと。寒暖差の大きい屈斜路湖ならではの現象で、寒さが厳しい時期に見ることができる。最大で長さ10km、高さ2mほどに達するなど、そのスケールは北海道でも屈指の規模を誇る。バリバリと音を立ててせり上がる造形は神秘的。例年、1月下旬から2月下旬にかけて、屈斜路湖の東側の砂湯周辺で見られることが多い。
- DATA
- 住所:北海道弟子屈町屈斜路湖畔砂湯
電話:015-482-2200(摩周湖観光協会)
アクセス:たんちょう釧路空港から車で1時間45
御神渡り現象の楽しみ方
御神渡り現象とは、氷の亀裂現象のひとつ。湖面が全面結氷したのち、ひび割れが発生。その部分が再び結氷し、さらに気温の上昇などにより氷が膨張して、割れ目部分が盛り上がり、氷堤になったもの。日本ではほかに、諏訪湖などが有名だ。アイヌの伝説によると、この御神渡り現象は“寒さを司る神”によるもので、氷が盛り上がった部分は“カムイ パイカイ ノカ(神の歩いた跡)”と呼んでいた。御神渡り現象が起こるときには氷の共鳴音が発生。屈斜路湖周辺では、夜通し聞こえることもあるという。
摩周湖"摩周湖の結氷"
サファイアブルーの輝きは
透明度が高い湖ならではの現象
日本一の透明度を誇る摩周湖。最深部が約211mと深く水温が下がりにくいことから凍らない湖と言われているが、数年に一度、厳冬期に氷結することがある。とくに、全面結氷する前の進行中の姿が美しいと言われ、サファイアブルーの湖面がさらに輝きを増す。摩周湖の結氷を見るには、早朝に行われる第1展望台から第3展望台方面への摩周湖スノーシューツアーがおすすめ。条件がそろえば、水蒸気が周りの樹木に付着する霧氷が見られることも。
- DATA
- 住所:北海道弟子屈町弟子屈原野(摩周湖第一展望台)
電話番号:015-482-2200(摩周湖観光協会)
アクセス:たんちょう釧路空港から車で1時間30分
摩周湖の結氷が楽しめる現地ツアー
摩周湖の絶景を見下ろしながら、摩周湖を囲む外輪山を歩くツアー。夏は歩くことができない場所にも行くことができ、屈斜路カルデラや雄阿寒岳、雌阿寒岳、根釧台地など、広大なひがし北海道の大自然が楽しめる。運がよければ、野生動物の姿が見られることもある。ツアー内容は実施事業者により異なるため、詳細は下記のサイトで確認しよう。
摩周湖スノーシューツアー
- 電 話
- 12月末〜3月末(積雪状況により変動)
- 料 金
- 一人5500円〜(2名以上、1名のみの場合は8000円〜)/要予約
- 集合時間
- 集合時間・集合場所:事業者により異なる
- 集合場所
- 1時間30分
鶴居けあらし
凍てつくような冬の早朝
霧が水面を覆う幻想的な世界
特別天然記念物のタンチョウの生息・繁殖地として知られている鶴居村。そのタンチョウの観察スポットとして人気の雪裡川にかかる音羽橋は、美しいけあらしが見える場所でもある。けあらしは、川や湖に冷たい空気が流れ込み、急激に水面の水蒸気が冷やされて起こる現象。発生条件は天候のほか、気温と水温との差が15度以上であること。まるで水面に温かい湯気が立ち上っているかのような錯覚になる。
- DATA
- 住所:北海道鶴居村雪裡原野北7線東(音羽橋)
電話番号:0154-64-2114(鶴居村産業振興課)
アクセス:たんちょう釧路空港から車で30分(音羽橋)
けあらしとタンチョウの楽しみ方
鶴居村のタンチョウのねぐらのひとつである雪裡川。その雪裡川にかかる音羽橋は厳冬期にタンチョウを撮影するカメラマンで賑わう場所だ。条件がそろえば、タンチョウとけあらしの両方が楽しめ、さらに日の出すぐの時間帯には一面オレンジ色に染まる幻想的な風景が楽しめる。タンチョウとの距離があるため、撮影するなら望遠レンズが必要。また、タンチョウを驚かせないよう、フラッシュの使用は避けよう。たくさんのカメラマンが集う場所でもあるため、譲り合いも忘れずに。
十勝・糠平湖アイスバブル
湖上が雪に覆われるまでの絶景
結氷した湖面に美しい模様が描かれる
湖底から湧き出た気泡が湖の氷に閉じ込められ、宇宙を覗き込むような神秘を感じさせる絶景。深い黒に凍りついた湖の奥深くまで散りばめられた気泡は無数の星のようで、星空に立っているかのような気分が味わえる。湖面が凍ってから、雪が降り積もる頃までだけ短期間見ることができる自然の造形美。湖面はスケートリンクのような状態になっているため、転倒防止のために滑り止めのある靴を履いて行こう。
- DATA
- 住所:北海道上士幌町ぬかびら源泉郷(糠平湖)
電話番号:01564-4-2261(ひがし大雪自然ガイドセンター)
アクセス:とかち帯広空港から車で1時間30分(ぬかびら温泉郷)
アイスバブルの楽しみ方
アイスバブルは湖面が氷るときに湖底からわき出るガス(湖に生息するバクテリアの吐き出すメタンガスなど)が氷に閉じ込められてできるもの。一番見やすいのは、五の沢橋梁近くの駐車場(MAP)に車を止め、湖面へ徒歩で降りた場所だ。湖上への立ち入りは、1月上旬から3月上旬にかけて。アイスバブルは結氷してから雪が降るまでのわずかな期間しか見られないので、行く前に湖面の凍結や積雪状況などをひがし大雪自然ガイドセンターに確認を。また、大きなガス穴周辺では氷が薄い場合があるので、細心の注意を払って見に行こう。
十勝・鹿追しかりべつ湖コタン
厳冬期の然別湖上に
雪と氷でできたコタンが出現
北海道で一番高い位置にある然別湖が完全に凍ったとき、雪と氷でできた幻の村(コタン)が湖の上に現れる。これが「しかりべつ湖コタン」だ。湖から切り出した透明度の高い氷を使って作られたアイスバーやアイスチャペルの美しさは言葉にできないほど。氷でできた手作りのアイスグラスで飲むお酒はとびきりおいしく、世界でもここにしかない源泉掛け流しの氷上露天風呂とその眺めに心も体も癒される。
- DATA
- 住所:北海道鹿追町然別湖畔
電話番号
0156-69-8181(然別湖ネイチャーセンター)
開催時間:氷上露天風呂は混浴(水着可)6:00〜18:00・男性18:00〜20:00・女性20:00〜22:00、アイスカフェ&バーは10:00〜17:00・20:00〜22:00
開催期間:2020年1月25日〜3月22日
アクセス:とかち帯広空港から車で1時間20分
しかりべつ湖コタンの楽しみ方
しかりべつ湖コタンのメインイグルーは昼はアイスカフェ、夜はアイスバーとして営業。カウンターやテーブル、個室もあり、外気温が氷点下でもイグルーのなかは比較的暖かい。ドリンクは、ソフトドリンクやホットドリンク、アルコールなど豊富なメニューを取りそろえている(500円〜)。体験メニューとして、このアイスグラスの制作体験も(10:00〜16:00、1ドリンク付で1500円)。四角い氷を専用のノミで少しずつ削りながら、所要30分ほどで作ることができる。
冬のひがし北海道内での移動は
「ひがし北海道エクスプレスバス」で!
「ひがし北海道エクスプレスバス」とは、9〜11月中旬と1月下旬〜3月上旬に運行される周遊バスで、ひがし北海道内の空港や観光地、都市、宿泊施設などを結ぶ。冬季12路線運行。主要観光スポットの見学時間を用意している路線もある。完全予約制で、7日前まで(予約状況で2日前まで)の予約が必要。
- 運行期間
- 2020年1月25日~3月8日毎日運行※一部別日程あり
- 利用条件
- バス利用の際は指定の宿泊ホテルに泊まることが条件となる。
- 予約方法
- オンライン予約、または下記問い合わせ先から。
- 予約・問い合わせ
- エクスプレスバス個人予約センター・
(株)ホワイト・ベアーファミリー札幌営業所
☎011-806-0212(平日・土曜日10:00~17:00※日祝除く)WEBサイト