夕日をめざして、ゴールデンルートを行く。
旭川市から伸びる国道39号線は網走市まで北海道の東側を横断する。大雪山国立公園と網走国定公園を結び、そこから先の阿寒や知床に至る観光のゴールデンルートだ。その途上に位置するのがこのエリアで、温根湯温泉から近い北見市はオホーツク地方の中核都市だ。

広大な北見盆地でつくられる玉ねぎの生産量は日本一、夏はラグビーチームなどの合宿練習のメッカとなる。サロマといえば、夕景が美しい。見物する人々の顔を赤く染めて、いましも夕日がサロマ湖に沈もうとしている。ほんのつかの間の大自然のドラマだが、その壮麗さは比類がない。サロマ湖は堆砂によってオホーツク海の一部が切り離されてできた日本最大の汽水湖で、砂州の周辺は貴重な植物が咲き競う原生花園となっている。また、サロマ湖の湖底から湧き出る「ワッカの湯」は大量の鉄分を含む珍しい温泉で、保温効果が高いことから“熱の湯”とも呼ばれている。 夕日を眺めながらゆったりと湯にひたるのは至福のひとときだろう。ところで、この辺りは7世紀ころにオホーツク海の豊かな漁場を求めて多くの北方の民が移住してきた。常呂町では、アイヌ文化に先行する彼らのオホーツク文化の竪穴式住居跡や遺物を見ることができる。
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